「Intro」

皆様の試聴環境を想像するに、様々なアーティストのアルバムから繋げて様々な楽曲をお聞きになると考え導入となる楽曲を制作することにしました。2曲目はあの曲にしようと考えていましたので、ピアノとストリングスを交えて世界観の共有をさせて頂きます。

「The Clown of 24stairs」

SOUND VOLTEXのキャラクターテーマソングとして書き下ろした楽曲です。元が音楽ゲームのために生まれた楽曲「HAELEQUIN」を基にしたキャラクターですので、その意義を踏襲しつつ彼の内情を図り今に沿ったアレンジを施して制作しました。Extended ver.を作るに当たり最初はやれることがあるのか不明で悩みましたが、伝えたいことを伝えれば良いことに気付いてからは素直に制作が進みました。beatmania IIDXにも移植して頂き、この楽曲の意図をより広くお伝え頂いたことを感謝しております。想いが強すぎるため、未だにその告知がサイト上にて出来ていませんことご容赦ください。このアルバムでは全体的にリスニング用途のミックス・マスタリングを行っています。それぞれの好きが薄れて行けども皆様の日常を彩るBGMとしてお使いいただけるかと思います。

「reveL」

多国籍なクリエイターチームにお招き頂き制作した楽曲です。チームのテーマとして「夢」といったものがありましたので、夢半ばのどちらともとれない浮付いた状態をポップスの楽曲にしました。夢であれど起こることは起こります。reveLチームにはフランス・アメリカ・タイ・日本のクリエイターがおり、3言語で物語が進行します。それぞれの感性がぶつかり合って最高に不気味の悪い世界が出来ました。このチームで出来ることを活かしきれたのではないかと思っております。

「カレクレンマ」

お待たせしました！Recently Best Worksと言いながら、2014年発表のボーカルコンテスト楽曲の為に制作した楽曲です。この楽曲はいつかフル尺をお届けしたかったのですが、データを開けず断念していました。今年ふと試してみると何故か開けるようになっており皆様の長年の要望も重なり制作することと致しました。元々は誰が歌うか決まっておらず、誰かのデビュー曲になるだろうと細部まで精一杯詰めた記憶が蘇ります。そうしたらすでにデビューしていたみかん汁さんが担当することになり、ボーカルデータを当て嵌めてみると突然楽曲が色付いていた、そういったことも思い出します。ボーカルは全部再録して頂いたのですが、当初のあどけなさや本来のミックスを捨てきれず今の彼女と過去の彼女の共演という形になりました。完熟まで熟成。

「βehexeη‐δ」

思いっきり中二になって音楽ゲームの為の楽曲を作ろうと思い制作した楽曲です。紅い戦地がキーワード。元々は16分のフィルが入っている「βehexeη」という楽曲があったのですがそのパートがあまりに中二すぎた為、別の1サビに入れ替えて発表し、更にこの度Extendedさせました。中盤にマイナーメジャーから進行するブレイクがあったのですが、お気に入りのパートだったので4倍くらいお聞かせできるようになっています。ギターはかゆきさんです。お渡しした簡単なシートからやって頂きたいことを120%表現して頂き、最高にロックの良さを伝える楽曲になりました。個人的には物語性も高く、お気に入りの一曲になりました。もはやこの曲はハードルネッサンスではなくロック。彼も高3くらいにはなれたのではないでしょうか。

「Resurrection Beginning ~ Prayers / Shining / for Nexus」

誰しもが回してみようとしたもの、それは文房具です。そんなペン回しを極めた皆さまの合同ムービーへ向けて制作した楽曲です。私が担当したのはキャリア10年を優に越すような方々も集まったレジェンドの皆さまが出演する映像で、その当時のネット音楽の空気感を包みつつも現在のものにアップデート！しています。前半と後半で別の曲になる物語性のある構成で皆さまの歴史と積み重ねを称賛出来たのではないかと思っております。

「世界の果てより/通じる心 (you Remix)」

これまで制作してきたポスト渋谷系コンピレーション「Pastelphonic」シリーズの第三作のリードトラックとして制作した楽曲です。GPRという渋谷系ライブイベントと共同で制作する上で、GPR側の代表選手として杉本清隆さんと常盤ゆうさんにボーカルを務めて頂きました。自分でもだいぶ気合を入れて制作した楽曲なので、ソロアルバムにも登場させるにあたりお二方に造詣が深く、コードの概念にも強く、Future Bassのような味付けをして頂ける方ということでyouさんにRemixをお願いしました。まさしく求めていたものを挙げて頂きました。最も相応しい形でRemixをお届け出来ることに誇りを感じます。

「EMOTIONALL BRINGBACKK」

「音楽ゲームのボス曲を作ってください」というシンプルなオーダーのコンピレーションアルバムに書き下ろした楽曲です。またYu_Asahinaとorangentleを戦わせてください、と。簡単に言うと、自分が思うYu_Asahinaはメロディアスでちょっと今っぽくて取っつきやすい。orangentleはクラシカルでちょっとばかし深淵を見ている、といったイメージで分かれていてそれらを行ったり来たりするような楽曲になっています。このごろ、KALPAという音楽ゲームにも収録されていますのでそちらも要チェックです。

アルバムについて

001を出してから約3年、ようやく納得の行く楽曲群を拵えることが出来ました。というか溜め過ぎましたのでそろそろお届けする時間帯だなと思っております。それぞれが粒ぞろいで濃厚。一過性でなく1曲1曲をリピート出来るようなアルバムに仕立てました。
お気に入りの1曲（もしくは13曲）を見つけてお供にしてくだされば幸いです。
このアルバムを制作するに当たって快くご協力頂きました皆様もありがとうございます。それぞれが活動を行っておりますので、その方達の作品も巡ってみて下さい。コードネームya002、宜しくお願い致します。